詩人:猫の影
手に余る女だった
天を仰いだもんだった
こうやって歳ってとるもんなのか
あおった酒は胃を焼いた
願うことはいつも手じゃ余る
分かり合えないことも まぁある
そんなもんなのか
と呟いてみた
身に余る女だった
判を押したようだったんだ
そうやって腰ってふるもんなのか
落とした涙が肌を焼いた
想うことはいつも身に余る
届かないことも、まぁある
こんなもんなのか
と呟いてみた
幸福は身に余る
不幸なことも、まぁある
手に余るほど
願うことはいつも手じゃ余る
分かり合えないことも まぁある
そんなもんなのか
と呟いてみた