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詩人:orangest
リビングの壁にかかる写真
その中の僕は満面の
笑みでした
平仮名の刺繍のある鞄
実は今でも大事に
使っていたり
思い出せない程のプレゼント
数えきれない程ある
宝物にして
恐い夢を見て泣きだした夜
何も言わないで
隣にいてくれたこと
そうして僕は
あなたと並ぶくらい
大きくなった
花咲くように
差し出された手は
温かくて強く
繋いだまま歩いた
もしもう一度
生まれ変わるとしても
また二人の元へ
生まれてきたいから
ある日描いた小さな未来が
いつからか輝く
望みになっていって
打ち明けた日
肩を叩いては不安や
躊躇いを安心させてくれた
間違った方へ行きそうな時
涙を瞳に浮かべながら
本気で叱られた
諦めかけた途中
その手の痛みを
はっきり覚えてる
子供心でも
わかっていたよ
裏にある優しさ
日々満ちるように
恥ずかしくなって
少しだけ離れた
場所を歩いた
独り立ちする
僕の心の奥
絡まった糸をいつだって
ほどいて下さい
あなたの口癖
「頑張れば報われる」
その言葉信じて
そうして僕は
あなたと並ぶくらい
大きくなった
花咲くように
差し出された手は
温かくて強く
繋いだまま歩いた
もしもう一度
生まれ変わるとしても
また二人の元へ
生まれてきたいから
いつかここから
旅立つ季節には
あなたの好きな花が
咲いてるんだろう
悲しい別れ
嬉しい別れでも
あなたにとびきりの
「ありがとう」言いたい