詩人:あぎ
無限回廊駆け抜けて
蕩けそうに甘い、チョコレートの匂い
あの白い肉塊は
私に追わせる癖に私を追いかけている
迷い込んで迷い込んで
少女よ、もっとこの世界に溶けていけ
毒入りのマフィンとシロップ漬けのハーブティー
値札なんてつけて帽子に着られちゃって
泣いてばかりの紛い物
不幸自慢ばかり
強情な女王様
張りぼての乙女
ワンダーランドなんてヘルスに夢ばかり求めて
札束抱えた王子様達は両手を叩く
曖昧ラインを薬で埋めて
両手に剃刀を抱えて少女はまた、迷い込む
2010/08/22 (Sun)