詩人:さきネコ
私の心はからっぽだった
まるで大きな霧に包まれたように
透明さえもなつかしく思えた
夜空にとてつもない感動を覚えた
見るものすべてが初めてだった
聞くことすべてが初めてだった
私は 今生まれたわけじゃないのに
私は 何も知らなかった
いつのまにか 流れていた時の中でも
得られたものが あったかのように
太陽はとても明るいと感じ
風はとても気持ちよかった
ある日「今」が変わってしまった
夢じゃなかった 私はいなかった
今日までの経験はどこへ行ってしまったのだろう
私の心はからっぽだった