詩人:ヨシコ
言葉ならない激しい感情が
体中に積もり溜まって
ついには
大粒の涙となって溢れだす。
左手に握っているのは小さなカッターナイフ。
体を切り裂く一歩手前で
思うのは
自らの存在意義。
父はいつだったか
自分が存在すること
それ自体が意義なのだと
言っていた。
だけど
今だにそれが
どういうことなのか
私にはわからない。
何も無い曖昧な日々の中で
得られるものは
無きに等しい。
希望の無い未来の中で
見出だせるものとは
一体何?
そんな風にしか
思えない愚かな私にも
存在の意義はあるのかどうか。
今夜もただ悶々と
考え続ける。