詩人:綾
君が消えた帰り道
月だけが素直に
僕と共に歩いてた
鼻がツンとするほど
外気は冷たくあたる
ふと気がつくと
ポケットに残った
一握りの温もりは
優しさで滲んでた
君が映えた夕空は
月影がさらって
僕の時を夜にした
星が凛とするほど
涙顔が目に染みる
なぜ流れるの
想い出だけ残して
かつての温かみは
哀しみで滲んでく
最後に君がくれた
ありがとう
抱き締めすぎて
くしゃくしゃになって
柔らかく丸まってゆく
あの陽のように
この月のように
柔らかく丸まってゆく
僕たちは許されている
2006/04/09 (Sun)