詩人:あいく
食事中にIT関係のニュースとか出ると
不意に親父に問われる
「コンピュータにも心はあるんか?」
「あんたの持ってるお箸と同じやで」
「なんでや?」
「あんたが手に持ってるから
箸にも心が生れる
ご飯口に運ぶ仕事に燃える
持ってなかったら
ただの棒切れにすぎんから」
「コンピュータもか?」
「あんたが嫌いして触らんのやったら
コンピュータもただの箱やな」
「人の使い方で心ができるちゅう事か?」
「どやろ?ドラえもんとかロボコンなら
心があるし」
「漫画の話かいな。。。」
と下らない問答をつづける
親父が情報過多の世の中を
揶揄したいのはわかる
がそんな事は問題ではない
問題なのは昨日も寸分違わず
同じ会話をしていた事で
遡れば十数回はしているだろう
老いによるものか
はたまた作為的なものか
計りかねる私では
まだ親父はこえられまい。。。