詩人:チェシャ猫
例えばあの日に戻れるとして
また君と手をつなげたとしても
何も知らないあの日の僕は
またその手を離してしまうのだろう
夕暮れが滲んでいく帰り道
頬を流れ落ちそうな涙をこらえて
笑顔で君に背を向けた
あの道をふと思い出してる
まだうっすらと紫残る空に
あわてたように輝く立待月は
今でも僕をせかすように・・・
霞み行く空 千切れ行く雲
そして暮れ行く並木道
重ねた思い出の分だけ
涙はこぼれるけれど
見上げた空にはほら
二人の影が並んで揺れている。。
2004/07/14 (Wed)