詩人:クィルテット
死んでしまったら何もかも御仕舞いだ死んでしまったら何も残りはしない。記憶も、景色も、愛し合った人の気持ちさえも全て、移り変わるあの人の《それ》は、この世から存在が消えた時、一緒に燃やされてしまったもう、残っていない誰の心にも、彼の心にもあの人は、最後の最期まで信じて逝ったのだろうか想いながら死んでいったのだろうか消えたくない、と祈りながら彼ともっといたいと願いながらあの人は…、あの人は、殺されたのだ.