詩人:猫の影
星はどこかに押しつぶされて
月の光は届かない
矛盾や裏切りを抱えて
僕らの胸はジクジクと痛む
傷口はうまく塞がらない
君の笑顔やよく汗ばむ手の平も
その全てを抱きとめたくて
どんなに血が流れても
そのために何を失っても
それだけは守りたくて
生命はまんまと削ぎ落とされて
声もふるわない
思い込みも真実すら呑み込んで
僕らの胸はジクジクと痛む
傷口はいつまでも濡れている
君の声もよく涙流れる目尻も
その全てを受け止めたくて
どんなに馬鹿げていても
そのために蔑まれても
それだけを守りたくて
矛盾や裏切りを抱えて
僕らの胸はジクジクと痛む
傷口はうまく塞がらない
それでも、僕らはこの手を離さなかった
離せなかった、この手だけは