詩人:どるとる
店名のないレストランがあった店先にはただ「さよなら」と書かれてた僕はコックにすすめられるまま席に着くと、メニューの中から失恋という大皿を頼んださよならの味はどう? 少し塩辛いそんなこと言ってる場合じゃないのにさよならの味が口いっぱいに広がる同席したあなたは他人のふりをするんだそして僕らは失恋という大皿を平らげたら もう会話もなく 割り勘で 別々の明日へ向かうのさ。