詩人:猫の影
久しぶりに眠れた夜の
そのあとの朝は何だか気まずい
ただしとしとと
雨のように
涙が流れた
どうして人は
いつだって愚かで
いつだって醜くて
いつだって脆いのでしょう
そんなこと考えていたら
太陽が高くなっていた
夜を裏切ったような気がして
太陽と顔を合わせるのが気まずい
顔を洗って
鏡の自分に
笑いかけてみた
どうして人は
いつだって無邪気で
いつだって優しくて
いつだって強いのでしょうか
そんなこと考えていたら
また夜の帳が降りてきた
私はもう
夜に殺されても
それでもいい
2013/09/13 (Fri)