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詩人:雪 刀寿
運ばれたぼくの心身はここで解体されて
社会にさらされ、どう使われようか試されている
さみしがっている暇はなく、
忙しくコキ回され、
今日も娘がカマをかけた
もう孫の顔を見るときに、まだ恋人の内面も具体的でない
遠く遥かな印象だけがしるされたハートソフト
ペッしゃんこに圧縮された自由は、
雄弁に語るには人の息がかかりすぎている
愛も借り物
ただ静かに 君から褒美された話しかけだけが、
ふつふつ・・・無言で暑い熱を伝えていて、
嫌でも好きでも夏に焼けた海行きのコンクリート駐車場あたりで 燃える胸の中に飛び込んでくる願いだけ・・・涙と汗と血が混じって入ってきそうなんだよ