詩人:どるとる
夢幻の如しなり僕は影になる見えないままの道しるべ 時代の先を行く 舟は何処へ?何ひとつ わからないならば ただ心ゆくまま晴天より降る雨は数千の雨粒の子を伴ってこの世界を濡らす肩越しに聞く雨音寂しさならもう言葉のガーゼで隠したよ 傷跡も皐月の頃に覚めやらぬ夢の中見たよ 聞いたよあの人の下駄の音カラコロと石畳を踏み鳴らすそれはまるで幸せを音にしたような。