詩人:めろでぃ
2台の自転車で
2人並んで帰る
6月の湿っぽい夜
漕ぐのが速い君に
着いてくのが精一杯の僕
「待ってよ」
と頬を膨らすと
いつものように
右手を差し出す君
自転車に乗りながら
手をつなぐ僕ら
2人乗りで
後ろからぎゅって
抱きしめるよりも
このほうが
なんだか僕はスキ
次のT字路を
僕は右へ
君は左へ
逢えないわけじゃない
明日もまた逢えるのに
スキと一言
聞きたいけど
一秒でもキスを
してほしいけど
つないだ手をほどく
その名残惜しそうな
君のその瞳が
全てを教えてくれる
大丈夫
なにも云わなくても
キスがなくても
君の想いは
僕に届いてるよ
だから僕も
スキとかキスとか
そうゆうのじゃなくて
想いを届けるよ
「また明日ね」
そうゆうのも
僕はスキだなあ