詩人:さみだれ
なぜ孤独ばかりが
こうも目立とうとするのだろう
センターに立って
笑いもせずに肩を抱き合って
いつまで主役でいるつもりか
お前の出番は終わったんだ
もうとっくに終わってるんだ
ワルツを踊るとき
あなたはとても輝いていた
それは照明のせいでも
音楽のせいでもなく
まるでこの時が
ひとつの物語のように
僕には見えたんだ
歓声に頬を湿らせ
舞台は幕を下ろした
袖ではあらゆる共演者が
互いに労っている
ただ孤独だけが
誰にも見えていないように
最初からいなかったかのように
2011/04/28 (Thu)