詩人:どるとる
どれだけ人を愛しても
どれだけ人に愛されても
永遠に満たされることのない
渇きに 苦しみながら生きていくのか
終わらない闇の中をひたすら落ち続けて
光を求めて手を伸ばせば 頭に蛆がわく
どれだけ人を憎んでも
どれだけ人に憎まれても
けして光の下を歩くことはできない
道化のようにただ笑うだけさ
結局行き着くところは同じ場所
夜の帳が降りるころ また僕は恐る恐るページをめくる
鳥の羽ばたきに目を覚ませば朝が
否応なく 僕に生きろと命ずる
そこに心はないのだろう
ただ何度でもきりもなく恥という字を書くために墨をするだけさ
どれだけ人を愛しても
どれだけ人に愛されても
永遠に満たされることのない
渇きに 苦しみながら生きていくのか
永遠に手放すことのできない
病に 侵されながら心臓は動くのか
血は流れ、この目に腐乱した世界を映すのか。