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詩人:高級スプーン
地下鉄を走る電車
鷲と掴んで投げた
トンネルの向こう側まで
届かなかった
暗闇に邪魔されて
飛び散る火花
どの道も
無料じゃないなら
せめて
楽になりたいと
逃げた
数十メートル先で
捕まった
誰も無傷じゃ済まないな
掴んだ電車を
元の位置に戻した
何もしなければ
トンネルを抜けて
皆
陽の当たる場所へ
進むんだ
改札を出て
地上まで
紙一重の
数十メートル
何も考えずに
鷲にも鷹にもなれない
捕まるものかと
空に波紋を拡げて
飛べたら
そこは夜
月のない
光の通わない
あなたぼっちの
暗闇があるだけ
やっぱりこうなる