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高級スプーンの部屋


[586] どこにでもある無神経
詩人:高級スプーン [投票][編集]

地下鉄を走る電車
鷲と掴んで投げた
トンネルの向こう側まで
届かなかった
暗闇に邪魔されて
飛び散る火花
どの道も
無料じゃないなら
せめて
楽になりたいと
逃げた
数十メートル先で
捕まった
誰も無傷じゃ済まないな
掴んだ電車を
元の位置に戻した
何もしなければ
トンネルを抜けて

陽の当たる場所へ
進むんだ
改札を出て
地上まで
紙一重の
数十メートル
何も考えずに
鷲にも鷹にもなれない
捕まるものかと
空に波紋を拡げて
飛べたら
そこは夜
月のない
光の通わない
あなたぼっちの
暗闇があるだけ
やっぱりこうなる

2006/05/30 (Tue)

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