詩人:ハト
春の鳥が遠くで鳴いた
次来る春の
わたしはだあれ
書いては消し
描いては消し、を
繰り返す不毛
初めから出す気のない手紙
あの日踏み潰したホオズキの
くしゃりという音が
耳に残っている
副産物として生きている
付属物として生きている
それでも
私と言い張って生きている
何度目になるかも分からない
季節を見送り
繰り返す不毛
梅の花が咲きました
ウグイスさんは喜んで
ケキョ、ケキョ、ケキョ
ホーホケキョ
春の鳥が遠くで鳴いた
次来る春の
わたしはだあれ
2007/02/23 (Fri)