詩人:黒夢
『生』のある者への証。『生』を選んだ僕等の誇り。
僕等の居た風景。僕等が在る光景。
まるで風に押されるように生きてきて
それでも簡単に振り返ることが出来るほどの
短い道だけれど。
生きている証。生き続ける誇り。
存在意義を唱えられても、此処に在る意味を問われても
格好良い答えなんて分からない。
ただ、ガムシャラに生きているだけだから。
歩んできた道。歩み続ける先。
僕等に振り返るべき優しい過去はない。
見えない道を探しながら、未来を照らす灯を探している。
今は、整えられた道を歩いているだけ。
望む明日。数時間先の未来。
日付が変わって一日が終わる。
そしてまた、今日が始まり今日を終える。
変わらないけど変わっていく、日常というサイクル。
ただ今日を生きる。
僕等が確かに此処に居た証として。
生きるという長い旅路を。
僕等が歩む軌跡を。
生きることで此処に刻む。
それが『生』ある僕等の希望。
『生』を選んだ僕等の、たった一つの誇り。