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[186791] あの光

詩人:どるとる


言葉もなく僕らはただ暗闇の中に
身をひそめて 隠れるように息をした
水銀灯の光だけが時折ゆらゆらと揺れて
陰鬱な路地裏にやがて来る夜を待った
「なぜ」だとか「どうして」だとか
もう考える気力もなくすべてを流れるように受け入れた

ああ数えきれないほど繰り返した
自慰のような その場しのぎの安らぎを
得るために 僕らは生きていく

どこまで行くのか どこまで行けるのか
道は来る者を拒まずただそこにある
踏み出したその一歩から世界が広がる
夜明けとともに消え失せるあの光
わけもなく 愛おしくて。

2014/11/12 (Wed)
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