|
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン
君のことばに降られて
びしょびしょにぬれたあたし
ほてった悲しみを冷やす
寒空は少し優しい
夜に落ちる雨つぶは
誰かが流さなかったなみだ
あのこの代わり泣いてあげる
秋雨はとても寂しい
さよならと言ってくれれば
すべては報われたのに
別れのあいさつもなしに
季節は風に吹かれて 消えて
君に訪れる冬は
どんなふうに君を温めてくれる?
今、あたしのてのなかで
泣いているのはあたらしい季節
いつつめの季節
いつのまにやんだのだろう
あの日の、夜の、長雨は
いつだってそう
ほてった悲しみ冷やしてくれる
秋の夜の雨は優しい