詩人:風端
悪いね
僕は優しくはないんだ
(優しいと褒めたら彼は反論する)
僕はただ君の思うように行動してるだけ
(それも優しさじゃない?)
いいや違うんだ
これは僕の傲慢なんだよ
勝手に君の考えてることを想像して
分かった気になってるという、ね
(どうしてそんな事言うの?)
君もそろそろ僕に飽きてきた頃だろう
だから
別れようと思ってね
(・・・あなたは何がしたかったの)
別に何も
強いて言えば生きる理由を間借りしてたのかな
(全部嘘だったのね)
さてね
それは君次第だよ
僕は君の望んだことを手を抜かずに行動しただけだから
(出てって)
うん
そうしよう
そろそろ破綻すると思ってたんだ
(出てって)
ああ
よかった
うんうん
それじゃあ、身体に気をつけて
(彼は笑顔で出て行った。ただの一度も振り返ることなく)