詩人:長月
巻貝に耳をあてれば血脈が言う 疾く疾く疾く水平線を見上げれば月が手招きする サァサァサァ重ねても 重ねても切り取られていく 砂の城少年の日に 建てた私の砦 ──いいえ、まだ、私は逝かれません。