詩人:ユズル
透明な列車が夜を走る
ぼんやり光る月をあてにして
いつだって遠いね
すぐに潰れちゃいそうだね
やわな心を乗せたまま
闇を切り裂くというよりは
暗い暗い中にまじって
消えそうなこの列車
君のもとへ行けばいいのにな
ううん やっぱり君は
気付かないほうがいいな
星なら溢れてるけど
都会の光が恋しいなんて
壊れた扉とがたがたの窓
どこまでも降りられない
君のもとへ行けばいいのにな
ううん やっぱり君は
気付かないほうがいいな
愛しい君とは関係のない世界を
永遠を信じそうになるくらい
深い長いやさしい闇を
列車は走るよ