詩人:もとり
貴方の電話番号発信ボタンまで指を滑らし直前の所で 手を離すもう夜だし忙しいかもしれないし誰にいう訳でもない言い訳を並べ立て自分に聞かせるように一人ごちる掛けるつもりもない癖に掛けることすら出来ない癖に声を聞きたい衝動と弱気な自分が混ざり合い溶け出すねぇ逢いたいよ側に居たいよ泣きたいよ言えない言葉は霧散して暗闇に溶け出し消えていく鳴らない電話を握り締めたまま