詩人:高級スプーン
浮かぶ言の葉掴んで
殺さぬようにそっと
優しく放してやると
目の前に広がった
心の風景
飽きもせず
そんな事ばかり
繰り返す毎日
いつの間にか
前にも見たような
景色しか飛ばなくなった
同じ詩しか書けない
そう気付いても
止めずに
止められずに
言の葉を使って
心を描いた
一人一色の世界で
この気持ち省けば
僕は残らない
だから、
想いに浸かり
言の葉を待つ
深みにハマらぬよう
自らを侵さぬよう
狭間に身を潜めて
閃き舞い降りる瞬間を
じっと待つ
2004/11/26 (Fri)