詩人:甘味亭 真朱麻呂
波は大荒れ 空は濁った灰色 甲板に立った私の頬に冷たい風が吹きつける 旅立つ私を手を振り見送る者などいない 私はたった独り まだ見ぬ世界の中へ 今にも怖じ気づいてしまいそうな気持ちでそれでも私は船を漕ぎ出す 大人への船出に出るんだ社会という波にもまれながら いつか夢を叶えるため数々の困難を乗り越えて 目的地へと渡航していく そのために僕は何もかもをあきらめて船出した 心に夢と希望を詰め込んで荒波にも冷風にも屈せず進むのさ。