詩人:どるとる
降り注ぐ時間の一粒一粒が降り止むまで
僕は
降り注ぐ時間の一粒一粒を浴びつづける
僕は
傘を開かずに雨宿りもせずにただ浴びる
時間という雨から逃れたら死んでしまう
人は時間という雨に降られていないと生きられないから
今日も僕は時間という雨に全身濡れている
つま先から脳天まで
ついには 心まで
時間に濡らされている
悲しいような
嬉しいような
ふしぎな感覚を抱きながら今日も降り注ぐ時雨に濡れている
カチカチという雨音を左右の耳で聞きながら
その音が完全に聞こえなくなるまできっと僕は生きる
時雨に濡れて
時雨に濡れて。