詩人:剛田奇作
世界のことは
もう何も知りたくない
売れ残りの弁当をゴミ袋に投げ込むコンビニの店員
昨日の焼身自殺の死体は臭かったなぁ とか笑いながら話してる 警察官
図書館で戦争の写真を見てはしゃぐ子供たち
私は平和に
息をしていたいだけだ
何も感じたくないのに
何も考えてないのに
手足が氷みたいに冷たくなって
身体中からベタベタした汗がじっとり染み出す
何もかもが、冷えていく
私には関係ない
私には関係ない
呪文みたいに繰り返し
その光景を忘れるために
枕に埋まる
もう 何も知らなくて
いい
2008/12/15 (Mon)