詩人:青央紗
それは優しい風みたいに
子供の頃に嗅いだ母親の香りのように
友達の笑顔のように
たったひとつ
朝日が浄化作用を私に促した
寒さで息でキラキラ白くぼやけた視界
君の柔らかい肌の上でヒゲがチクチクした
たったひとつが渦巻いたら
それ程に大きな力は存在しない
たったひとつが幸せを呼ぶ
君のたったひとつが誰かを暖める
忘れてはいけない
たったひとつの笑顔
痛みは絶えない物
だから痛みを耐えるのもダメな事
慣れは恐ろしい
止まると何も無いから
私は私を終われない終わらない
2006/11/20 (Mon)