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[189314] さよならの日に

詩人:どるとる


さよならが 風を染めている
通りすぎた思い出はまるでにわか雨
つかの間に枝先からこぼれ落ちる花びら

今誰かに別れを告げて 手を振るのなら
もう二度と出会えない 悲しみを言葉にするよ

泡になった 日々が

瞼の裏にぼおっと灯ったなら

さよならの日に間に合うように

せき止めていた涙を今静かに流そうよ

かけがえのない 尊ばしい日々を

忘れないように閉じ込めたなら行こう

扉を開けて新しい季節の風に吹かれて

ちっぽけな足音で心は目を覚まして

夜明けの街に 少しずつ朝が広がってゆく

ページをめくろう もう雨は止んだ。

2015/09/30 (Wed)
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