詩人:どるとる
その時を過ぎても空は 変わらない速さで流れてゆく待ち焦がれたあの季節は 色を変えて 目の前に立ついくつものさよならとはじめましてを繰り返した そのあとでなだらかに 落ちてく自転車の タイヤがすり減るほどに 加速する その流れに身をまかせて思い出の景色を眺めながら 長く伸びた坂道を下る。