詩人:どるとる
たとえば足元に 何かを区切るように
あるいは 何かと何かの境目のように
引かれた見えない線があるなら
それはなんだろう
見えないはずの線なのにそれを誰もが
気づいているんだ だからその線から
はみ出そうとはしない まるで踏みとどまるように
幸せ過ぎても 幸せにはなれない
行き過ぎた幸せは悲しいから
だから幸せの一歩手前で我慢している
立ち止まり 時が過ぎるのを待つように
色を変える季節の花たちを眺めながら
僕の旅はここまでとひそかに決めたのです
たとえば足元に。
2015/10/26 (Mon)