詩人:弘哉
夕方の真白い空に浮かぶ月僕を見透かすようにそこにいてただ一個体としての僕さえも否定されているようで僕は立ち歩き 話すこともできるというのに月を遮り立ち尽くすテレビ塔のアンテナのただ一本にさえ人に与える影響力では劣っているというのか情けなくそんな思いを抱えながらも何をすればいいのかなんて浮かぶはずもなくあのアンテナを ただ 恨めしく思うだけ