詩人:どるとる
レコードは回る
観覧車も回る
命も回る
巡る螺旋の階段を
上ったり下ったり
繰り返す約束のように
押し花にした 遠い日の思い出は
いつかの夜に咲いていた光さ
僕を間違いなく 明日に連れていく
そのゆるやかな回転に委せて
僕は 今日も さんざん泣くだろう
隙あらば笑うだろう
雨のように 陽射しのように
この身に降る定めある時間
砂時計だけが 落ちるよ
何もかも回る世界で
命だけは 永遠を知らないよ
だから どんなに似ていても
目の前の花は いつか見た花じゃない
そして僕もいつかその意味を知る。