詩人:どるとる
雨が 土をけずり
陽射しが 畑に降る
小さな種から 芽を出したばかりの命が
精一杯笑ったり泣いたりする様を
僕はただ見つめていた言葉をなくして
あなたの手はなんて温かいんだろう
まるでお日さまみたいだと笑ったら
僕の心にもきれいな花がひとつ咲いた
産声の向こうに
愛が 見えた気がした
はじまて抱いた小さな命の手ざわりだ
これが僕の血の分けた命なんだね
僕のすべての言葉が役に立たなくなった
あなたの手はなんて温かいんだろう
まるでお日さまみたいだと笑ったら
僕の心にもきれいな花がひとつ咲いた
言葉はただの言葉になるよ
あなたの笑顔を目の前にしてしまえば
どんな怒った人も笑ってしまうよ
なんてことを思ったらいつの間にか
泣いていた僕は すっかり笑顔になってた
それはまるで魔法です。