詩人:木菟
実感の欠落死に逝くけれど死に生きたくはない携帯を握っているのに握っている感覚がない血が出ているのに痛みが少ないおかしな感覚死に逝く本当の最後の数秒間の瞬間も緩やかに斜面を滑り落ちて穏やかな気持ちで眠りにつくようなのかな遠くで救急車の音急げ急げ僕も急げ急げ洗濯機を回して掃除して急げ急げ脳とにらめっこ急げ急げ 救急車急げ急げ 僕