詩人:おとみさん
電車の中で目を開けると前の座席の隙間から犬がこちらを見ていた操られたように顎を動かしながら言った「一つ尋ねたいのだが」「君らには、私の生はどう映るんだ?」「質問の意図は考えないでくれ」そう言った「君らは関係性というものを忘れているんじゃないか?」少し沈黙が流れた犬は言った「思い出した時、気付かされた時ってのは恐怖だな」