詩人:弘哉
かけがえのないものを失って
またひとつ歳を重ねた
日々に追われる苦痛を浴びることしか学ばずに
俺は消えてしまうのだろうか
アイデンティティなんて小難しいものを一心に追い求め
結局何一つ得られぬままに
群衆の底辺に埋もれていく
果てしのない孤独感から逃れられない
何度言い聞かせたって
自分への説得は真実味なんてなく
ああ俺は
誰からも必要とされていないんじゃないのかと
無意味な問答を繰り返す
どうしたって答えはないのに
悪魔の証明とわかっていても
確かめずにはいられない
隣に当たり前にあったぬくもりが
今はないから