詩人:綾
今日も青に疲れた空が
夕日に飲まれていくよ
町も学校も横断歩道も
公園にある砂場の山も
犬が吠える声さえも
また明日という言葉を
残していく君の後ろ姿も
手を振った右手が
少し寂しくなるたび
鞄を持ち直すんだ
切なくて温かくて
立ちつくしてしまうよ
どこからか漂う
晩ご飯の匂いに
なぜかほっとする
二階からこぼれてくる
ピアノの旋律が
この胸に染みるよ
泣きそうになるほど
どうしようもなく
この時間が僕は好きだ
もっと大人になったら
僕も家族をもちたい
誰にも話してないけど
いつからか僕の夢
君は聞いてくれるかい
今と変わらない笑顔で