詩人:清彦
ただ通りすぎて行く景色を
アホみたいな顔で見送っていけば良い
ただでさえ世の中は目まぐるしいのに
足りないものを探すのはおこがましい
通りすがりの自動販売機も
立ち尽くす姿はまるで僕らのよう
何もなかったような振る舞いで
ガタンゴトン言っている
めぐるめぐる 季節のどこかで
確かに感じる君と過ごした
一瞬の出来事
僕は夢中だったよ
そうまさに夢の中だったんだよ
目が覚めて 僕は泣いた
なあ 夢の中じゃ王子様だったのに
見渡せば部屋はゴミで散らかってる
何があったって
それが現実だって頷いて
もう 目が覚めて 僕は泣いた