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詩人:柚
誰にも言えない寂しさを
胸の奥深くに感じる深夜
いっそのこと
崩れてしまった方が楽かもしれない
ボロボロになってしまった方がいいかもしれない
零れ落ちた言葉は
今までにないくらい儚く
白い真珠のようで
もし本当に真珠になってしまったら
この世の真珠はまるでそこらの石ころのように
きっと無価値になるだろうなんて
そんなことを思いながら
雨の音を聞いた
自分の腕で体を支え
壁に寄りかかれば
自分の事で笑いそうになった
なんて情けないのだろうと
哀しくなった
明日がこわい
どうか今日のまま時間が止まればいい
叶う事のない願いと
どこか期待している明日への希望が重なって
気持ち悪くなった
眠れない
暗闇の中
温かな毛布の中で
ぎゅっと自分を抱きしめた
まるで寂しさまでも
抱きしめるかのように