詩人:番犬
お前は笑っている
近づく最後の時間
お前は笑っている
とてもしあわせそうに
外は降り積もった雪の世界
子ども達が作ったゆきだるま
そいつも笑顔のはずなのに
とても悲しく見えるんだ
灰色の空の下
寒さの中でしか生きられない
俺たちもそうだった
寒さの中で生きていた
寄り添い合って寒さをごまかしてた
お前に温かな陽があたる頃
そいつはあとかたもなく
消えてなくなるんだぜ
残るのは小さな水たまり
お前に温かな陽があたる頃
俺も消えてしまうのだろう
お前は笑っている
近づく最後の時間
お前は笑っている
とてもしあわせそうに
最初から分かっていたよ