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詩人:ワタナー
もう・・・私なんか生きていても仕方ないよね
「・・・」
なんとか言ってよ〜
「・・・」
ふんっ
いいもん!私は誰からも必要とされないんだ
「・・・」
あぁ〜死のうかなぁ
「・・・」
止めてくんないの?
「・・・」
私さ、家でも学校でも空気みたいな存在だし、死んじゃっても関係ないもんね!
「・・・」
猫さんまで無視するの?
「空気がなくなったらみんな死んじゃうんじゃないか?」
・・・そーじゃなくて例えよ
「他人の何かになるのが人生なら、俺はとっくにくたばってるよ」
私と猫さんは違うの
「俺もお前も空気みたいなもんさ」
私は人間なの
「俺は猫だ」
猫は何にもしなくてもいいでしょ
「人間は餌を盗らずとも飯を食えて、人間は温かいベッドで眠れて、人間は雨風を凌げる家に住んでいる」
それは働いてお金で買ったものでしょ
「猫はお金を稼ぐ事もできない」
・・・
「人間のくせに死にたいとか言うなよ。俺はお前たちみたいな生活に憧れて、必死に明日を得ようとしてるんだからよ」
・・・でも、でも辛いんだもん。苦しいんだもん。必ず来る明日が怖くてたまらないんだもん
「・・・俺は前から人間が泣く理由がよく分からなかった。こんなに豊かな生活しているのに。でも人間だって人間なりに苦しんでいるのか?」
そうだよ人間だって苦しいんだよ
「それでもお前には生きていてほしいな」
・・・
「お前とは気が合うんだ。死んだら悲しい」
・・・しょーがないなぁ、猫さんがそー言うならもう少し生きてみようかな
「・・・」
でもまた死にたくなったら猫さんに会いにくるね。そしたら、また止めてね
「まかせろ、絶対死なせない」