詩人:もとり
空は酷く汚れてしまった
雲はバラバラに千切れてしまった
飛ぶ鳥は撃ち落とされた
悲鳴をあげる余裕もなかった
優しい言葉に騙されて
泣いてたあの子は帰ってこない
あぁ
太陽はとうの昔に
遠くの海へ沈んでしまった
月は静かに
身を潜めて息を殺すの
それでも寝ない子
どこの誰?
優しいあの子はもういない
愛しいあの人ももういない
それでもこの胸の痛みにも
時間と共に慣れてしまったけれど
でもこの罪は消えない
この悲しみも消えることはない
哀しく響く子守歌
よゐこやよゐこ
安らかに眠れと願いながら
そっと月夜に影を落として