詩人:どるとる
若すぎたために負った傷跡は
柔らかな肌を貫いてそこから朝を覗く
屋上の退屈と 軒下の暗闇は似ている
かび臭い水のみ場に小さな虹を描く夏
片手間で始めたギター
GとCのコード違いもわからない
いつか 読んだ 夢中で読んだ
小説の続きのような明日が
見えるといいな
いたずらな風にスカートが揺れて
ハイ・ファイ・セットを聴く午後に
青い春が 見え隠れ
僕らはきっと
誰だって 幸せな時代に生まれたんだよ
僕らはきっと
生まれた時代が 一番幸せな時代なんだよ。
2016/03/20 (Sun)