詩人:千波 一也
この星には喜びが溢れていると
わらう君の目は
泣いている
この星には悲しみが渦巻くと
ささやく君の手は
爽やかだ
満天の星空はきれい
僕に解けない謎なんて
まだまだ幾つも
あるからね
さようならを待っていた
避けていたのは
こんにちは
鏡よ鏡、そこにいるのは誰ですか
近くにあっても届かない
遠くにあっても
たどりつく
そんな気配を鵜呑みにしながら
流れる星につかまった、
僕
形をおぼえることがすでに形で
旅人のうたなんかを
口ずさむ、
僕は
終わらない、
終われない、
ぐるぐる回した地球儀を
ぴたりと
止めた