詩人:どるとる
ベランダから見える空が虹を描いて
目覚めたばかりの僕に素敵な朝をくれる
雨上がりの街 人いきれの中を走る
白い息を まとわせて
たとえばシャツの裾に にじんだ青を
悲しみと呼ぶにはまだおおげさだ
でも、それだけで人は命を絶つ理由にしてしまうんだよ
よそ行きの服で つきなれない嘘などを
唇がふるえた調子で話すのを見てた
昨日の僕とにらめっこ
掌の上に空をのせる
たったひとつの矛盾に気付いたら最後
もうただでは信じることは出来ない
それでも愛されていたいと願う僕は孤独を嫌うんだ
言葉にならない気持ちに 蝕まれてゆく
あんなにきれいだったはずの心も黒ずむ
たとえばシャツの裾に にじんだ青を
悲しみと呼ぶにはまだおおげさだ
でも、それだけで人は命を絶つ理由にしてしまうんだよ。